明鏡・何頻氏の分析(インタビュー)記事

【何頻センセイもお困りの模様】
最近政治ネタでつるんでる明鏡とRFIの、十九大についての何頻氏人事予想インタビュー。9/28放送ということで2週間以上前のものですが、前回十八大で開会前に常務委員7名、中央政治局員25名を全部的中させたUJC的MVPの何頻も、このタイミングでは何も確証がなかった模様。
(記事は9/28放送の内容について、明鏡編集者の劉欣女史がRFIの取材に答えるという形式)

劉欣:何頻さんが分析しているのは、かりに習近平が改革の継続を考えると、後継指名は遅らせた方が確実に理にかなっているということです。ですので後継者指名はしない、もしくは”形式上可能”というレベルに留まるかもしれません。何頻は本当の後継指名は次回二十大の政策決定次第で、ここが中国共産党政治の(集団指導体制からの)大きな転換点になると睨んでいます。

陳敏爾が貴州省の党書記になった時、明鏡はすぐに「すわ後継者の一人か?」と報道しました。貴州省への投資熱は高く、実績をあげるのが容易でした。そして貴州省の後に政治的な重要都市である重慶の党委書記になり、彼は衆目一致する注目株へと駆け上がったのです。しかし何頻さんは常務委員入りには懐疑的な態度を崩していません。彼の実績面では政治局入りは問題ないでしょうが、常務委員までには適さないからです。

また何頻さんが分析するところ、習近平は福建や浙江省の幹部クラスを抜擢していますが、彼らは地方事務レベルでは確かに優秀かもしれませんが、国家レベル、さらには国際レベルの視野で考えると習近平の補佐となるにはどうかという点があります。逆に中央は確かに人材が豊富ですが、こちらは習近平の影響は未だ強くありません。ですので一種の矛盾ですが、習近平はまず自分が信頼できる、少なくとも自分の言うことを聞く人材を抜擢してきましたが、超優秀な人材は見つけきれていない。これは大きな問題だと思います。

現在流布されているさまざまな人事予測をつぶさにみても、体制の変革というには限られているメンバーです。何頻さんはずっと習近平に対し独裁に進むのか、あるいは民主体制を指導していくかというシンプルな判断を保留しています。なぜなら非常に複雑で変化に富んだ問題だからです。ましてや、体制に対して従うことすらあるやもしれません。共産党の体制は根が深く、動かすのは容易ではありません。何頻さんは外部が習近平の実力を過大に評価していて、実際の政治とはギャップがあるのではないかと考えています。習近平は体制を変えたいと志向していますが、その志向が独裁であれあるいは民主であれ、巨大な危険が隠れていて、決して簡単な作業ではないのです。
明鏡新聞