【はじめに】 米中貿易戦争が混迷を深める中、中国政治では四中全会がまだ開かれないというちょっと困った状況です。これに関連して日経ビジネスオンラインで興味深い二つの記事が出ました。 (津上俊哉)インタビュー 「米中首脳会談、中国が大きな譲歩をし…

追記というか状況整理

昨日の投稿は、三中全会招集→要人(国務院秘書長・楊晶)免職→改憲で習近平の国家主席続投可能のコンボですっかり慌てふためいてしまいました。結局袁世凱ネタが飛び交っただけですかね… 改めていくつかのポイントを整理します。まずは「三中全会がこのタイ…

明日、何かが起きる

今週末に、26日から三中全会の開催が発表されました。 http://politics.people.com.cn/n1/2018/0225/c1024-29833075.html従来なら今年9月から12月の間に開催されるはずの三中全会が、二中全会からわずか1ヶ月後、しかも両会直前に開かれるという極めて異例の…

新聞報道まとめと、習近平の「妥協人事」を考える

【十九大報道まとめ】 10月25日、中国共産党十九期常務委員のお披露目が行われ、今後5年の最高指導者層が決まりました。 この十九大人事に関する各メディアの先行報道で、結果として正解となったものが出た時期は、前回十八大と比べるとかなり遅かった感があ…

【予想通りだけど、予想(願望)外】

本日発表された序列順に、新常務委員メンバーは次の通り。 習近平 李克強 栗戦書 汪洋 王滬寧 趙楽際 韓正 個人的に注目していた汪洋は序列4位(政治協商会議主席)。昨日予想した朱鎔基ではなく、李瑞環ルートを歩む模様。常務副総理は韓正ということで、…

【やることがやっぱり引き篭もりのオタクや】

毎日新聞によると、常務委員への昇格が有力視されている王滬寧の動静を報じた国営メディアの記事が中国国内のサイト上から次々と消え、「何が起きたのか」と臆測を呼んでいる模様。 (毎日新聞「王政治局員の動静巡る報道 ネットから次々消える」)

【こういうのが「お友達人事」言うねん】

日本のメディアがようやっと「次期常務委員が固まった」と言っている間に、博聞社は中央政治局人事を「丁薛祥が中央弁公室主任、陳希が組織部長、劉鶴が副総理で黄坤明が宣伝部長。みーんな習近平の元部下や!」と伝えている模様 (博聞社「独家:丁薛祥刘鹤…

【毎日新聞さんの分析記事待ってます】

十九大閉幕日にようやくというか、日本の日本経済新聞と産経新聞、そして読売新聞も「常務委員昇格は栗戦書、汪洋、王滬寧、趙楽際、韓正」「胡春華と陳敏爾の常務委員昇格はなし」という報道を後追い開始。 (日本経済新聞「中国共産党、次期最高指導部7人…

【習近平大勝利ということです】

本日24日、十九大が閉幕しました。いくつかのポイントをQ&A式で整理します。 習近平思想が党規約に入る? 「習近平新時代中国特色社会主義思想」という長ったらしいネーミングで「マルクス・レーニン主義」「毛沢東思想」「蠟小平理論」「”三つの代表”重要思…

【悲しいなあ】

「微レ存」程度に常務委員候補に名前があがっていた李源潮さんについては、博聞社が独自ソースとして「十九大で中央政治局から外れ、政協会議副主席に就任。まあ捕まらないだけマシなんじゃね?」と報道をしている模様。 (博聞社「獨家:李源潮“软着陆” 貶…

【他の予測をまとめて】

十九大もまとめ役に徹している多維新聞によると、サウスチャイナモーニングポストは「栗戦書は全人代委員長、趙楽際が中央規律検査委書記、王滬寧が宣伝イデオロギー担当」と予測。また別の記事では「韓正が政協主席で、汪洋が常務副総理」としている模様。…

【爺さんが習仲勲の戦友だったという噂は(それなりの確度と思いますが)留保してます】

会期中の名簿リークに定評のある明報によると、規律検査委員の19期名簿に王岐山の名前はなく退任は確実な情勢とのこと。なお後任としては党組織部長・趙楽際の名前があったということで、彼が常務委員に昇格して王岐山の後任となることが有力視されています…

【中華史上もっとも出世した(予定)オタク】

常務委員予測については既報の通りほぼ収束しつつありますが、その中で注目を受けるであろう人物といえば、やはり王滬寧(62)でしょう。 若くして上海・復旦大学の教授から中央政策研究室に入ると、江沢民・胡錦濤・習近平と総書記3人に仕えた知恵袋です。表…

祭りが始まったばかりですが

【「内定」うつならこのタイミングでしょ】 十九大が開幕したばかりですが、なんと常務委員人事予想について、早くも一つの結論に収束しはじめています。UJC的には内定扱いです。 習近平 李克強 汪洋 王滬寧 趙楽際 栗戦書 韓正 この人事を予測した記事と日…

【これはひょっとして...】

なお前日17日には、博聞社が独自取材として明報と同じ「習近平、李克強、汪洋、王滬寧、趙楽際、韓正、栗戦書」という予測を報道。なお博聞社はさらに一歩踏み込んで「王岐山は常務委員から引退するも、国家副主席への就任と常務委員会へのオブザーバー参加…

【"間際の明報"は信憑性が高い】

香港明報は独自ソースとして「胡春華と陳敏爾は常務委員昇格なし、趙楽際と王滬寧が昇格見込み」と報道。 (明報)

【うん、まあそうなるよね】

日本経済新聞は習近平・李克強に加えて栗戦書・汪洋・韓正までを有力とし、趙楽際・胡春華・王滬寧・陳敏爾をさあどうなるか、と見立てている模様。 (日本経済新聞)

祭りの始まり

十九大の開会に合わせ、各報道の人事予想が立て続けに。

一応この記事が「ないわー」と思う所見を示します。

まず陳敏爾の常務委員昇格の可能性は取りざたされているものの、どの報道も「昇格=後継内定」とは限らないことは共通している。よって毎日新聞の報道はどこのメディア報道よりもさらに一歩踏み込んだ形になります。情報源である「中国筋」がかなり強力だと…

【台湾のこのノリは好き】

中央社によると、台湾政治大学国際関係センターでは十九大予測分析検討会なる集いが開かれ、学者先生たちが色んな方法で色んな予測を繰り広げた模様。 《寇健文・政治大学国際関係センター主任》 有力:習近平・李克強・栗戦書・趙楽際・胡春華・汪洋 政治局…

【MVPよりは「何だったのか大賞」有力候補】

毎日新聞は「陳敏爾が常務委員に昇格、3月の両会で国家副主席になって習近平の後継となることが内定」と報道。 (同記事より引用) 「副主席(党政治局常務委員)から国家主席(党総書記)に昇格させるトップ交代の手法を胡錦濤氏、習氏、陳氏と3代続け、中…

釜の中がゴトゴトと…

十九大を前日に控え、各社が色んな人事情報を報道。蓋を開けるまでわからない釜の中身について、いよいよ盛り上がってまいりました。

明鏡・何頻氏の分析(インタビュー)記事

【何頻センセイもお困りの模様】 最近政治ネタでつるんでる明鏡とRFIの、十九大についての何頻氏人事予想インタビュー。9/28放送ということで2週間以上前のものですが、前回十八大で開会前に常務委員7名、中央政治局員25名を全部的中させたUJC的MVPの何頻…

【結論としては、”釜の蓋開くまでわからんちん”】ドイツの国際放送局「ドイチェ・ヴェレ」中文版が、専門家に十九大のポイントを訊く特集を開始。 1回目は歴史学者の章立凡。 《ポイント》 ・常務委員の予測としては、習近平と李克強は留任、栗戦書は有力、…

【ロイター VS 日本メディア】 この期に及んでロイター通信は、「俺っちが聞いた情報筋の大体が”王岐山留任”って言ってるよ」と日本メディアの退任報道に真っ向から喧嘩をふっかけてきた模様。(China's Xi looks set to keep right-hand man on despite age…

ご無沙汰でございます。かろうじて生きています。 5年に一度の居酒屋談義。当たるどうかよりも、インパクト重視で。 【十九大 中央政治局常務委員予測】 序列 氏名(年齢) 予想される職掌 序列1位 習近平(64) 党総書記・国家主席・党中央軍事委員会主席 序…

【このタイミングで言うてもなあ】 訪中している親中政治家オールスターが、劉雲山・王家瑞・唐家センらと会見。会談の席上、団長の野中広務氏が「田中角栄元総理から棚上げと聞いた」と、まあみんな知ってるけど日本の政府見解とは異なる事実を披露しちゃっ…

【はじめに】 「中国のハリウッド」と呼ばれる横店映画城がエラいことになっているのはご存知でしょうか?。既に「KINBRICKS NOW」でもいくつか紹介され、拙ブログでもいくつかネタを出していますが、中国共産党宣伝部によるテレビドラマへの数々の容喙(刑…

【ナイス質問!】 人民日報が「アップルは傲慢だ!」という論説を続けた出したことについて、財経網が微博で「あなたが傲慢だと思う企業は?」と質問したところ、回答の大半が国有企業で中には「人民日報!」という答えも結構返ってきた模様。 (WSJ) 【傲…

【現在職無し中央政治局】 両会人事で注目されている李源潮のポストですが、香港誌「開放」総編集の李鐘氏は「100%じゃないけど、かなりの確率で国家副主席になるだろう」と分析している模様。 (RFI) 【現在職無し中央政治局その2】 両会人事で国務院副…